2018七大戦札幌大会観戦記


2018年7月30日 國枝秀世

7月28日、台風12号が迫り来る中フライト中止を縫って17名のOB・OGが第69回七大戦、第29回女子七大戦応援のため札幌へ集まりました。最も遠くからの参加は鹿児島の青木孝良先輩(S41)です。

2日間の戦いは最終的には、男子総合は53点で5位、女子総合は0点となりました。男子は昨年3冠を達成した真野悠太郎君(4)、女子は800m歴代2位の記録を持つ長谷川詩歩さん(3)が出場できない中での結果でした。総合は部員数も学生数も最大の阪大がまんべんなく得点を伸ばし7年ぶりの優勝を果たしました。女子総合は昨年に続き東北大が優勝、2連覇を達成しました。

競技会の記録の詳細は現役部員から後日報告がされますが、観戦したOBOGの目線から2日間の熱戦を報告します。(名大選手の敬称略)

1日目 2種目優勝

14時40分から開会式が行われ、男子1500m決勝から本戦が始まりました。気温は28度前後で風 (数m) があり観戦には快適な日和でした。この日のトラックのハイライトは5000mWの鈴木智大(1)の堂々の優勝です。インターハイ2位とは言え2018アジア大会代表の山西利和選手(現愛知製鋼)を輩出した京大勢を抑えラスト2周からのスパートにより20’51″16の名大新で圧勝しました。

フィールドのハイライトは男子三段跳の伊藤裕也(4)です。1本目から15mを越え15m18でこちらも宣言通りの優勝でした。この日の注目は男子4×100mRです。100mで10秒台が13名も出場する大会で一人も10秒台のいない名大は、主将角屋喜基(4)の素晴らしいスタートとその後の見事なバトンパスで3位に入ったのは特筆すべきだと思います。

この他ハンマー投で4年間頑張って35m22投げた多賀駿介(4)を抑え6位に立花悠馬(1) 38m01が入賞しました。いよいよ私の名大記録を脅かしてくれる新人の登場です。またオープンでしたが女子5000mWでは中川晴子(3)が復活の24’43″67でトップのゴールインでした。

2日目前半  男子やり投 名大2連勝、男子3000mSCで貴重な4点獲得

2日目も強い風が吹く中でしたが酷暑を逃れた我々には快適な観戦日和でした。強い南風のため400MH予選では55秒前後の記録で先頭がゴールしたのを見て、ハムストリングの怪我で欠場の真野悠太郎(4)が49秒台で走れば何十m差がつくのかとつい想像してしまいました。

400mでは男女とも1名ずつ予選を通過する中、フィールドでは期待の男子やり投が行われました。これも向かい風の中の競技となり多くの選手のやりが高く上がると押し戻され苦戦していました。栗林篤(4)は5投目だけうまく風を縫うことができ60mをただ一人越え60m49で去年の西田亮也(現M1)に続き名大が連勝しました。

この日のトラックのハイライトは男子3000mSCです。この日の5000mを回避して出場した塚本亮司(3)が名大歴代12位となる9’26″16で3位入賞を果たしました。障害で詰まりながらも走力で勝ち取った貴重な4点です。男子400mHは真野不在の中、稲見英和(4)が3位に、男子400mでは蔵啓太(1)が49″32で5位入賞を果たしました。

2日目後半 走幅跳で2・3位、男女跳躍で1年生が活躍

男子走高跳では2m越えが6名と言うハイレベルの中、名大の2mジャンパー幾田勇希(3)は1m95で8位に終わりました。砲丸投は中村友昭さん以来の優勝を狙い途中まで12m43で首位だった長谷川奨(4) は後半に抜かれ3位に終わりました。

男子800mはスローペースで始まる中最後まで粘ったランキング11位の岩井宏樹 (4) が5位に入賞しました。女子3000mでは田中里歩(4)が得点圏4位を目指し頑張りましたがランキング通りの6位でした。棒高跳では俣野優介(1) が自己タイの4m20で4位に入賞です。

この後行われた走幅跳は昨年2位の角屋喜基(4)、三段跳優勝の伊藤裕也(4)でワンツーが狙える期待の種目です。しかし強い追い風に足が全く合わず2回目を終えた時点で角屋は記録なしと伊藤は8位でした。ハラハラする中で角屋は3回目に7mを越えやっとのことでベスト8に残りました。5本目に角屋 が7m44で首位になったものの昨年覇者の中谷選手(阪大)に抜かれて2位、伊藤が7m30で3位となりワンツーの夢は叶いませんでしたが大健闘でした。

女子走高跳では鎌田友美(1) が自己新の1m50で健闘するも1m60を越える高いレベルの争いの中で6位となりました。

男子マイル、女子4継は共に5位

この日女子最後の4×100mRでは1, 2年生によるチームで上位を目指しましたが52″82で5位に終わりあと一歩で得点を得ることができませんでした。男子最終種目の男子4×400mRは真野悠太郎抜きの走力の差は如何ともし難く3’22″00で5位となりました。

最後に

総合では男子が53点で5位、女子は0点でした。男子はエース真野悠太郎が出場していれば総合3位も窺える力は示してくれました。昨年の男子総合優勝を受けてプレッシャーのある中の今年のチームの健闘を讃えたいと思います。ここまでの観戦記には登場していませんが、ベスト8や予選を通過しながら決勝で6位(女子4位)に入賞できなかった3年生以下の選手が男女とも多数いますので、小林浩監督、太田良平コーチ、林育生コーチの指導の下、来年以降の巻き返しを期待したいと思います。

今回も競技会中の体力回復・メンテナンスのため、OB会からの強化費の支援により古山幹朗先生にトレーナーとして2日間の出張施術をお願い致しました。また名大生に加え山の上グランドで共に活動する他大生がトレーナー、マネージャーとして選手の活躍を支えてくれました。現役部員の活躍は皆様のサポートがあればこそ、心より感謝申し上げます。

今回、28日の七大学合同のOBOG交歓会では遠征組の大学では参加者数11名で最大を阪大と分け合い大いに気勢を上げ、またその後S55年卒江口豊さん(札幌在住)のご尽力で名大札幌懇親会が開催され、12名が参加して大いに盛り上がりました。さらに競技場には昨年の女子主将の大西美佐歩さんも含めOBOG合わせ17名が応援に参加頂きました。競技終了後、来年の九州大会での再開を誓って帰路に着きました。

来年は九大主管、またたくさんのOBOGの皆様にお会いできることを楽しみにしています。来年もまた一緒に応援しましょう!

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